奥秩父前衛 升形山、鬼頬山 2009年10月01日

所要時間
 黒富士登山口−0:11−八丁峠−0:16−升形山−0:06−黒富士分岐−0:27−鬼頬山−0:32−黒富士分岐−0:05−八丁峠−0:07−黒富士登山口


 観音峠近くの曲岳、黒富士は以前に登っているが、その近くに山名事典に記載された升形山、鬼頬山があることを知り、短時間で登れることからチョキから降りて向かうことにする。舗装された林道を下っていき傾斜が無くなって水平移動していると、黒富士登山口の案内が目に入った。観音峠から曲岳経由でも黒富士へ行けるが、余計なピークを越えることになり無駄な労力を使う。ここの登山口からでは八丁峠に直接出るので無駄が無い。前回はこんな登山口があることを知らずに、観音峠から黒富士を往復したのだった。

黒富士登山口駐車場 登山道。草っぽく見えるがまともな道だった

 平日なので無人かと思いきや、駐車場にはジムニーが1台止まっていた。あまり人気の山とは言い難く、駐車場は数台駐車できる程度だった。車の主はたぶん黒富士を往復しているのだろう。小さなディーパックだけを背負って出発する。

谷沿いに上がっていく 八町峠
1610m峰北側鞍部 升形山への踏跡に入る

 小さな谷に沿って登山道を上がっていく。この付近の山は笹が登場する心配はなく、藪が無い樹林帯の中を登っていく。小さな沢を渡って八丁峠へと登り詰めるとたくさんの標識が出現、左に曲がって黒富士方面を目指す。1610m峰はてっぺんを通らずに北側を巻いて升形山との1590m鞍部に出る。ここで登山道は右に曲がって黒富士に向かうが、北上する稜線上には明瞭な踏跡があり、升形山へはこれを辿るようだ。広い稜線を樹林帯や開けた草付きを歩き、やがて「黒富士峠」の案内看板が登場すると稜線を離れて西を巻くようになる。しかし稜線にも同じくらいの濃さの踏跡が続き、どうやら升形山まで道がありそうだ。

升形山山頂(背景は黒富士)。展望良好 升形山から見た金峰山方向

 樹林帯をジグザグに登ると露岩が登場、左から巻くようにてっぺんに出ると升形山山頂だった。露岩の上なので展望は良く、黒富士がどっしりと構えている。残念ながら雲が出てしまい、奥秩父の山々は見ることができない。。1610m峰の南には鬼頬山らしいピークも見えている。

 同じルートで1590m鞍部に戻り、稜線から直接1610m峰へ登ろうかとも思ったが稜線上には踏跡が全く無かった。藪は無いのでこのまま登ってもいいのだが、升形山に道があるくらいだから鬼頬山経由で太刀岡山まで踏跡があっても不思議ではない。道があるかどうか確認するために黒富士へとつながる南東尾根に乗ってから1610m峰を目指してみよう。

鬼頬山分岐の標識 まともな踏跡が続く

 トラバースして南東尾根に出ると予想通り1610m峰へと上がる踏跡が分岐し、そこには「鬼頬山、太刀岡山→」の手製標識まで設置されていた。どうやらこの尾根は思った以上に歩かれているようで、これならルートファインディングの心配(楽しみ?)はなさそうだ。

1610m峰(八丁峰) 低い笹
明瞭な道が続く 鬼頬山への登り

 僅かに登ると1610m峰で、左に進路を振ってなだらかな稜線を下っていく。踏跡は明瞭で広葉樹林帯で藪はなく、歩きやすかった。一部だけ低い笹が登場する場所もあったが短距離だけだったし、邪魔になるようなレベルではなかった。1550m肩で急激に高度を下げ、1500m小ピークからは傾斜が緩んで徐々に下っていく。最低鞍部からは一直線に登っていくが、いかんせん山が小さいので疲れる前に傾斜が無くなり、鬼頬山山頂に到着した。

鬼頬山山頂 山頂標識

 升形山は露岩だったが鬼頬山はごく普通のピークで樹林に覆われて展望皆無だった。手製と思われる山頂標識があるが端には甲斐市の文字があり、まさか行政で取り付けたものなのだろうか。小さく鬼の顔も描かれており微笑ましい。ほとんど疲労は感じなかったのでとんぼ返りで戻った。

 空は雲が出ていたのがいつの間にか晴れて少し暑くなってきたが、ここは樹林に覆われ日影なので、歩く速度を落として運動密度を下げれば心地よい体感温度だ。まあ、この付近の山は冬の落葉した時期に歩く方が展望が得られて気持ちいいかもしれないな。行きも誰とも会わなかったが帰りも駐車場まで人の姿は見かけなかった。駐車場に戻ると先客のジムニーは消えていた。



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